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音楽家を虫食む病 局所性ジストニア(フォーカルジストニア)┃安城市ギター教室Roots

2024/05/15

おはようございます、愛知県安城市 JR安城駅すぐのギター教室Roots、中前です。

 

 

私は普段、左利きのギターを使用してギターレッスンを行っています右利きの人の場合は左手で弦を押さえて右手で弦を弾く(はじく)ことになるのですが私の場合は逆。

 

 

右手で弦を押さえて左手で弦を弾きます。でも鉛筆やお箸、ボールを投げるなどの動作はすべて右利きです。

 

 

そして生徒やレッスン内容に合わせて右利きギターを弾いたり、左利きギターを弾いたりします。

 

 

それを知った生徒からは「なぜどちらでも弾けるんですか?!」という驚きの声をいただいています 笑

 

 

なぜ両手でギターが弾けるのか?

 

 

ギター教室のプロフィールなどにも私の経歴は載せてありますが、少し人とは違う特殊なギター経歴となっています。ご存じない方もいらっしゃると思いますので改めてこのブログに書いてみます。

 

 

左利きでギターを弾くようになった経緯ついては、以前YouTubeにも動画で公開しているので、上の動画も併せてお楽しみください。

 

 

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右利きの頃

 

中学の頃からギターに触るようになり、高校入学とともにギターを本格的に始めました。その後、音楽学校へ通う為に上京バンドやアイドルのサポートを行う傍ら、大手ギター教室2社の試験を通過しギター講師としても活動。

 

 

ギターメーカーさんから中前監修モデルのギターをリリース。これと合わせてエフェクターも監修させていただき数百台が完売。国内有名ケールブルメーカーであるEx-proのモニターアーティストを務めさせていただくようになっていました。運営しているYouTubeチャンネルもチャンネル登録者数6万人越えとなり、ここまでは順調なギタリスト人生でした。

 

 

ちなみにですが、右利きをメインで弾いていた頃の演奏がこちら👇

 

 

 

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脳疾患発症

 

その後2021年に脳の神経疾患である局所性ジストニア(フォーカルジストニア)を発症。局所性ジストニアとは職業病のひとつで、同じ動きを長期間に繰り返し行うと、脳から発せられる信号がバグを起こし本人の意思とは無関係に体の一部が動作してしまう病気です。

 

 

私の場合はギターの弦を押さえる為に必要な、左手の中指に症状が出てしまいました。日常生活では何ら問題はないのですがギターを弾く時になると勝手に中指が落ちてきてしまう。中指を浮かしておくことができないので、弦に指が触れてしまい音を止めてしまう。

 

 

この様な症状が出るようになり、複雑なフレーズや速いフレーズなどに支障をきたし本来の演奏が出来なくなってしまいました。実はこの病気が発覚する数カ月前から「弾けていたはずのことが徐々に弾けなくなる」ということが頻繁に起こるようになっていました。

 

 

いつも間にかフォームが変わってしまったのかと考え、色々なフォームを試したり中指をネックの裏側に仕舞い込んで演奏するような無理矢理な弾き方をしてみたりもしました。練習が足らないと思い込み練習時間をさらに増やしました。それでも一向に弾けるようになりませんでした。局所性ジストニアは「使えば使うほど症状が進行する病気」でもあるので、練習量を増やすことにより病状がさらに悪化してしまったようです。

 

 

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治療法とリスク

 

dystonia1.jpg

※画像:東京女子医科大学病院HP

 

 

局所性ジストニアの治療としては定位脳手術と言われる脳の手術があります。頭蓋骨に小さな穴をあけ、バグを起こしている神経を焼き切る。そうするとバグがなくなり動きがリセットされるので局所性ジストニアの症状はなくなるといった手術です。

 

 

病院ではリスクは少ない手術であると告げられましたが、脳をいじる以上リスクが0という訳ではないですし、ふらつきや歩行障害、ろれつが回りにくくなるなどの言語障害が出る方もいる手術です。後遺症の可能性がわずか1%だとしても、その一人に当たってしまう可能性がない訳ではない。そして肝心なことは「手術をしたら元のようにギターが弾けるようになるのか?」ということです。

 

 

答えはNoです。

 

 

手術も合う人と合わない人もいるようで、術後1週間でTV収録に復帰したギターリストもいます。しかし多くの人は違っていて、手術で局所性ジストニアの症状はなくなったけどギターを弾くための動きもリセットされてしまうということがほとんどのようです。そのため術後に再度ギターの練習が必要になるため、このリハビリで苦しんでいる音楽家の方が数多くいらっしゃいます。このような理由から私は定位脳手術はリスクが高いと考え手術は行っていません。

 

 

定位脳手術の他の治療法としては薬物治療やボツリヌス毒素局所注射があります効果は限定的な場合が多く根本的な解決に至ることはないようです。また20年ほど楽器から遠ざかったら症状が出なくなっていたという経験をした方もいらっしゃるようですが、20年待つというのは現実的ではありません。 

 

 

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手術・薬・以外の選択肢

 

定位脳手術はリスクが高い

薬も注射も解決にならない

 

 

他にも選択肢は幾つか考えられました。ギターから足を洗い転職。演奏家ではなく作家として裏方で活動。まったくギターが弾けなくなった訳ではないので弾けることだけ弾いていく。

 

 

どれも私が望む未来ではありませんでした。そこで私が選択した解決策が左利きへの転向でした。

 

 

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右利きから左利きへ

 

 

 

局所性ジストニア発覚の時点でギター歴は約23年。中学生のころから弾いてきた右利きでのギターですが、左手で再度一からギターを練習し直すことにしました。

 

 

ギター歴23年、生業としてギターを弾いてきたとしても左利きでのギター練習は初めての経験。ギターレッスンに来てくださる生徒と同じように、弦を指一本で押さえたり、的確に必要な弦を弾いたりすることですら難しい、といった状態からの再スタートでした。

 

 

そこからは毎朝4:30におきてコーヒーを淹れ、5:00~8:00までは左利きでのギター練習。ギターレッスンなどの仕事の時間以外は全て練習にベットするという生活を送り、2023年8月。私の育った街である愛知県安城市、JR安城駅前にこのギター教室を構えるに至りました。

 

 

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ここまでお読みいただきありがとうございます。長くなりましたがこれが私が左右どちらでもギターが演奏できる理由です。局所性ジストニアになりかなり遠回りをしましたし失ったものも大きいですが、得たものも多くこの経験もすべて悪という訳ではないかと思っています。

 

 

特に「ギターが弾ける状態で再度ギター初心者の気持ちを味わう」という経験。これを経験できる人は少ないと思います。この経験があるからこそ、ギター初心者の気持ちや躓きやすい箇所が今まで以上に理解できるようになり、より生徒に寄り添ったギターレッスンが出来るようになりました。

 

 

右利き・左利きで特異なプレイが違うので演奏する内容によって使い分けたり、生徒によっては右利き(または左利き)ギターの方が見やすいという方もいるので、リクエストにより使い分けたりと、左右スイッチプレイヤーとしてギターを楽しんでいます。

 

 

また「大人になってからでもギターは弾けるようになれる」という証明にもなったのではないかと思います。

 

 

ということで今回は私が左手でギターを演奏する理由について書いてみました。

 

 

こんな特異経歴を持つなギタリストは体験レッスンもやってます。これからギターを始める方も伸び悩んでる方も是非一度教室を訪れてみて下さい。

 

 

 

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